
日本は緊急事態宣言を3月21日で解除したが・・・
目次
日本政府が最後まで延長していたい首都圏での緊急事態宣言を、ついに2021年3月21日に全面解除しました。
シンガポールと日本でのビジネストラックに関しては、2021年1月14日に日本の外務省は緊急事態宣言が解除されるまでの間、全ての対象国と地域におけるビジネストラック及びレジデンストラックの一時停止を発表しました。
この時、明確にスキームの一時停止は「緊急事態解除宣言が発せられるまでの間」と外務省のホームページにも書かれています。
3月21日での解除宣言の3日前、3月18日に、新たな水際対策措置として衝撃の発表が外務省から出ました。
緊急事態解除宣言が発せられるまでの間実施することとした以下の措置は、当分の間、継続するものとします。
(1)ビジネストラック及びレジデンストラックの一時停止
(2)全ての国・地域からの新規入国の一時停止
(3)全ての国・地域からの短期出張からの帰国・再入国時における特例措置の一時停止

この決定に関し外務省のホームページを見る限り、決定の背景説明はなされていません。前回は緊急事態解除宣言までビジネストラックの一時停止という、再開までの目安があったのですが、今回の継続措置には再開までの目安がありません。
ビジネストラックについていの詳しい記事はこちら
【外務省発表】日本とシンガポールでのビジネストラックが遂に開始!
【速報!】シンガポールー日本をビジネストラックで行ってみた(2020年11月)
出張、商談で不可欠!ビジネスでの英語に関する記事はこちら
【実体験】外資系20年の筆者が語る、外資でのビジネス英語と勉強の話
再開の時期はいつ頃か
今後ビジネストラックの再開に関しては定義がなくなってしまったので、先行きが全くわからなくなってしまいました。ちなみに、同時期にシンガポールは韓国とのビジネストラックの一時停止も発表しましたが、一時停止期間を4月30日までとしています。
日本とシンガポールのビジネストラック再開の動きは恐らく、シンガポールと他の国々との間での対応に追随してくるのではと考えています。
現在、シンガポール外務省は2021年3月の時点でオーストラリアと検疫なしでの渡航ができる「トラベル・バブル」に協議を行っている事を発表しました。このトラベル・バブル案では、ワクチン摂取証明を元に両国間での渡航をビジネス関係者と学生から優先的に始めている計画です。
前述のシンガポールー韓国間においては、5月に入ってから韓国とのビジネストラックが再開されるのかどうが、再開される場合新しい取り決め(ワクチン摂取者の検疫免除など)が含まれるのかが注目です。
筆者が2020年12月に韓国へビジネストラックで行ってみた記事はこちら
【実体験】Fast Lane(ビジネス・トラック)でシンガポールから韓国に出張!
シンガポールは3月29日時点で1回目のワクチン摂取を受けた人数が94万人を超えており、ワクチン実施回数(2回目の摂取との合計)は130万回を超えました。2019年での人口が570万人ですので3月末時点でのワクチン摂取率は23%です。

日本側での受け入れに変化?

筆者がビジネストラックでシンガポールから日本に行ったのは、2020年11月です。その時は東京(成田、羽田)と大阪(関空)の3箇所のみが入国可能空港で、空港からの移動もレンタカーか事前予約のハイヤーのみでした。
その後ビジネストラックは一時停止中でしたが、日本側での受け入れ体制が改善されています。
受け入れ空港も2020年12月の時点で上記に加え、中部国際空港と福岡空港も可能になっています。
また、東京に関しては成田、羽田から帰国者専用のバスの運行が行われています。これは事前予約することで空港から指定ホテルまでバスで移動できます。エリアは下記の通り。詳しくはこちら。
【赤坂エリア】
- The Okura Tokyo
- ANAインターコンチネンタルホテル東京
- ホテルニューオータニ
- ザ・プリンスギャラリー東京紀尾井町
- 赤坂エクセルホテル東急
- ザ・キャピトルホテル東急
【新宿エリア】
- 小田急ホテルセンチュリーサザンタワー
- ホテルサンルートプラザ新宿
- 京王プラザホテル
- ハイアットリージェンシー東京
- 新宿ワシントンホテル
- パークハイアット東京
- ヒルトン東京
問題発生!

ただし、疑問なのが筆者のようなシンガポールからの短期出張者の場合の問題は・・・
- 公共の交通機関が使えないので、東京駅周辺のホテル以外だと客先への移動に困る
- 空港からホテルへの移動は助かるが、ホテルから空港への専用バスがないのでレンタカーになってしまう?
まとめ
今回の日本政府による新しい水際対策措置により、事実上、ビジネストラック再開の基準がより不明瞭になってしまいました。ビジネストラックはシンガポールではReciprocal Green Lane(相互グリーン・レーン)と呼ばれ、両国間からの渡航者に対し平等に受け入れを行うことが前提となります。
今回のビジネストラックの一時停止に関しても、シンガポール政府は相互協定に基づき、日本側が停止をしたことらかスキームの停止を行うと発表しています。
よって、今後、日本政府が各国とのワクチン政策への対応、受け入れ状況などをモニターした上で、後追いで追随していくような形になると予想されます。